君だけしか見えない
一生に一度の運命の恋
事故で失明寸前だった隼世と恋に落ちた結衣。名乗れないまま彼に初めてを捧げるも、手術のため離ればなれに。半年後、快復した隼世と再会すると、なんと彼には婚約者が……。身を引こうとしたけれど、結衣に気づいた隼世にキスされて!? 「きみの唇を覚えている」狂おしく全身を愛撫されれば、心まで蕩けて――。想い続けることで起きた奇跡。切なく情熱的な純愛物語!オパール文庫
53冊目の書籍、『君だけしか見えない』です。
この前作あたりでアラフォーを書くことへの躊躇を吹っ切ったつもりでしたが、本作のヒーロー隼世はまだ完全にアラフォーになりきれていないというか、ちょっとまだ欲に流されているところが強いですね。
あとがきにも書いたのですが、このお話は人魚姫をモチーフにしています。
視力に問題を抱えた隼世は、結衣と出会ってもう一度自分の人生を取り戻そうという気持ちになりました。だからこそ彼女を強く欲するわけですが、その結果先走りすぎて別人を結衣だと勘違いして婚約までしてしまうわけです。ちょっとおバカさんなんですけど、彼は彼で「彼女を疑うなんてありえない」から疑念を押し殺してしまったのでしょう。そこで調べていればー!隼世ー!!(そうなるとまったく別の話になりそうですが笑)
結衣は、途中書いていてあまりに不憫で「えっ、この子だいじょうぶ? ちゃんと幸せにできるかな?」と作者自身とても心配になりました。ちゃんと幸せに~というのがポイントで、不幸が大きければ大きいほどそれを相殺できるかそれ以上のハッピーエンドを書いてあげられないと、幸せが足りてないのでは……と思うことがあります。
そういう意味では、ほんとうはもっと先のふたりを書いて、結衣をもっともっと幸せにしてあげたいなという気持ちもありました。結衣はこの先、隼世に愛されて幸せに暮らしていってほしいです。
ひそかに結衣の義兄の誠一がお気に入りキャラでした!
逆月酒乱先生とお仕事をさせていただくのは初めてで、けれど近年ステキなイラストをよく目にしていたので「ちょっと不機嫌そうな大人の男を書こう!」と思い切ることができました。
隼世の造形については、酒乱先生の絵柄を想像して決めたものだったので、イメージぴったり、いやその3倍くらいすばらしいイケメン……!
影のある大人の男に仕上げていただき、ほんとうに嬉しかったです。
情感あふれるカバーイラストと、魅力たっぷりの挿絵、ほんとうにぜひ多くの方にお届けしたいすばらしさです
どうぞよろしくお願いします!
心を閉ざした療養中の社長×心清き女性
事故で失明寸前だった隼世と恋に落ちた結衣。名乗れないまま彼に初めてを捧げるも、手術のため離ればなれに。半年後、快復した隼世と再会すると、なんと彼には婚約者が…more
イラスト:逆月酒乱先生
オパール文庫/プランタン出版